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2017.12.24更新

第二章 費目別特性

第6回: 費目の特性と主なコスト削減施策

費目毎に特性は異なる

損益計算書(PL)に出てくる費目を大別すると「原価」と「販売管理費(販管費)」に分かれます。そして、「原価」と「販管費」もさらに原材料費、業務委託費や物流費等に分かれていきます。

 

それでは費目別に特性と、コスト削減の施策立案時に役立つ見直しポイントを見ていきましょう。

 

 
原価

① 原材料費

説明はもはや不要かと思いますが、製品作りに必須となる材料や部品といった費用。大きくは汎用品と専用品に大別。

【見直しポイント】汎用品は集約化(品目や購入先、購入部署や購入時期)、専用品は汎用品への仕様変更(品質もより安定する効果が見込めます)が有効。

 

② 業務委託費

派遣といった人件費と開発依頼といった委託費に分けられます。

【見直しポイント】人件費は必要なスキルレベルの精査、委託費は委託内容を自社で明確にする、つまり相手に業務委託内容作りを任せたりせず、また曖昧なことを極力無くすことが必要。

 

③ 工場施設関連費

水道光熱費というインフラ関係とそれ以外に分けられます。

【見直しポイント】インフラ関係は新電力といった規制緩和による新サービスや節水コマといった新技術の検討、それ以外の費目は業務委託内容と工数の見直し。

 

④ 副資材費

製品化するために必要であるが、製品の機能には直接影響を与えない物資に掛かる費用。

【見直しポイント】当該副資材が社内間でのみ使用されるか否かで、求められる機能仕様やデザインは大きく変わるため、用途にあった仕様とデザインにすることが有効。

 

⑤ MRO費

Maintenance(保守)、Repair(修理)、Overhaul/Operations(検査/運営)の略で、物品だけでなくITインフラの品質・機能維持に掛かる費用。

【見直しポイント】MROを実施する周期(週1回や年1回)が最もコストにインパクトを与えます。

 

 

販売管理費

販管費と業務上は言われ、会社内、特に日本企業では軽視されがちな費目。しかし、多層構造の代理店/取次網や、因習といった非合理的なロジックで調達されていることが多く、コスト削減余地が多いのも事実です。

 

① 物流費

保管、流通加工、輸送という大きく3つの機能に対して支払われています。

【見直しポイント】保管費は必要坪数、流通加工費は作業内容と想定工数、輸送費は積載量。

 

② 施設管理費

原価の工場施設関連用と同様、水道光熱費というインフラ関係とそれ以外に分けられ、見直しポイントも同じですので、同時に改善活動に取り組んでください。

【見直しポイント】インフラ関係は新電力といった規制緩和による新サービスや節水コマといった新技術の検討、それ以外の費目は業務委託内容と工数の見直し。

 

③ IT関連費

ハードウェア(機器類)とソフトウェア(ネットワーク含む)の保守・管理費用。

【見直しポイント】ハードウェアもソフトウェアも技術革新がとにかく早いので、定期的(最低でも、主な契約期間満了となる1年に1回)に必要な機能、それを可能にするテクノロジーを付き合いのあるベンダーとともに再精査。その時、ベンダーの言いなりにならないこと、自ら選ぶというマインドで臨むことも必要です。

 

④ 販促費

POPといった紙媒体とweb広告といったデジタル広告があります。

【見直しポイント】紙媒体は新規ベンダーを含めた競争環境の構築、デジタル広告は「利益」のことを考えるとコストだけで選ぶことは不可能ではありますが、自社の製品にその時、最適と思われるデジタル広告を複数のベンダー間から提案見積もりしてもらうことが有効です。

 

⑤ 諸費

雑費とも言われる「その他全般費目」です。

【見直しポイント】物品に関しては仕様変更とweb調達の活用、IT関連は新技術の導入、リース品に関しては再リースの活用を検討してみてください。

 

 

コストの教科書の解説記事は以下のリンクからご覧になれます。

 第1回: コスト削減の目的
 第2回: 効果と効率
 第3回: コスト削減手法の3つの視点
 第4回: コスト削減をやるべき会社
 第5回: コスト削減をやるべきタイミング
 第6回: 費目の特性と主なコスト削減施策
 第7回: コミュニケーションコスト(=時間コスト)
 第8回: 内部既存コスト
 第9回: TCO(Total Cost of Ownership)
 第10回: マインドセット
 第11回: 調達組織の役割の変遷
 第12回: 組織評価の7つの軸

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