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2018.12.18更新

第一章 医療業界のコスト削減事例

第45回:先発医薬品と後発医薬品、どちらが得?

厚生労働省は後発医薬品の使用を推進しています。実際に後発医薬品使用割合は2005(H.17)年の32.5%から2017(H.29)年には65.8%まで上昇しており、2020年には80%まで引き上げる目標を立てています。

 

 

院外処方のDPC病院では、入院で使用される医薬品のほとんどがDPC日当点に包括される為、購入費が抑制できる後発医薬品の方が経営的には有利になります。一方、院内処方の病院や出来高病院では薬価差益の影響が大きいため、後発医薬品切り替えを推進すべきかどうか悩むケースが多いのではないでしょうか。

例えばA病院(300床台、出来高病院)において分析したところ、現状では年間約330万円の薬価差益がある一方、後発医薬品切り替えを推進しても改善効果は約150万円に留まることが分かりました。

 

 

ほとんどの病院では、A病院と同様に薬価差益の方が経営貢献が大きいはずです。しかしながら、今後は状況が変化していくでしょう。例えば、診療報酬改定では薬価が毎回5%~10%引き下げられています。また、消費税が2019年10月に10%になることで、病院の薬品費が上昇します(特別の診療報酬プラス改定により補填される見込みですが、医療機関によって状況が異なるため全ての医療機関が過不足なく補填されることはありません)。A病院の例では、次回改定で薬価が7%下がり消費税が10%に上昇した場合、各薬剤の購入単価を3~5%引き下げないと薬価差益が0になる試算が出ています。単純な値下げ交渉には限界があるため、現在先発医薬品を優先して使用している病院は、国の方向性に従い後発医薬品の切り替えを今から準備する必要があるでしょう。

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