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2019.1.14更新

第一章 医療業界のコスト削減事例

第47回: 業務プロセスに係る人件費を見える化する

前回はプロセスマップを活用した業務の可視化を行いました。業務改善を進めるうえでプロセスマップを作るメリットは3つあります。

 

業務がプロセスごとに細分化され、ボトルネックが発見しやすくなる

マラソンのタイムを短縮したいとき、最終タイムだけに着目するのではなく、序盤・中盤・35km以降、といったようにプロセスに分け、それぞれ課題の有無や解決策を考えていきます。業務改善も同じで、業務をひと塊に見るのではなくプロセスを細分化してマップに落とし込むことで、業務フローの中に潜むボトルネックを発見しやすくなります。

 

時系列に示すことで、各プロセスの因果関係が可視化できる

プロセスマップは時系列で示されるため、各プロセスの因果関係が可視化されます。ボトルネックが特定されたら、その原因はそれより前のプロセスにあるということです。

 

プロジェクトメンバーの共通言語となる

専門性が高い病院においては、職種が違うとお互いの業務内容が見えにくいことが普通です。プロセスマップを作成することで、プロジェクトメンバーが全体像を把握し課題を共有することが容易になります。

 

また、当該業務に係る人件費を実際に算出し、経営への直接的影響を金額で検証することができます。前回作成したプロセスマップを活用して、「手術室の中まで患者を運ぶ」業務に係る人件費を算出してみましょう。

基本的な算出式は、「職種別の単価(円/分)×時間(分)」です。まず、職種別の単価(円/分)を算出します。1日あたりの稼働時間と年間勤務日数から年間合計稼働時間を算出し、各職種の平均年収から割ると単価(分給)が分かります。下図の例では、看護師は51.0円/分、看護助手が39.6円/分、となります。

次に、プロセスマップ作成時に計測した各プロセスに関わった職種と投入時間をもとに、当該業務に係るコスト(人件費)を算出します。この場合、当該業務1件あたり3,769円のコストがかかっていることが分かります。

 

このようにプロセス別・職種別にコストを算出することで、業務のどのポイントでどの職種に課題があるかを更に具体化することができます。

プロセスマップ作成が目的ではありません。上手にプロセスマップを活用し、業務改善に取り組みましょう。

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