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2019.2.4更新

第一章 医療業界のコスト削減事例

第50回: 疾患別のコストマネジメント事例①:市中肺炎

市中肺炎(community-acquired pneumonia)の患者数は年間188万人と言われ、特に冬は治療する機会の多い疾患です。入院治療の中心となる抗生剤について、コストマネジメントのポイントを見ていきましょう。そのポイントは3つ、①初回抗生剤の選択、②初回処方日数、③後発医薬品への切り替え、です。

 

初回抗生剤は、ガイドラインに合った薬剤を選択する

JAID/JSC感染症治療ガイドラインでは、重症患者を除きSBT/ABPC(スルバシリン・ユナシン)、CTX(クラフォラン・セフォタックス)、CTRX(ロセフィン)が推奨されています。実際に全国的な使用状況を確認すると、ユナシンとロセフィンが全体の約2/3を占め、概ねガイドライン通りとなっています。自病院ではいかがでしょうか。他の薬剤を使用していれば、標準化を医師に提案しましょう。特にゾシンは薬価が高く、コストマネジメントの点でも重症症例を除き投与を控えると良いでしょう(例:スルバシリン静注用1.5g:@294円に対し、ゾシン静注用2.25g:@1,313円)。

 

 

初回処方日数は3日以内とする

抗生剤は一般的に5~7日間投与することが多いですが、患者によって必要投与期間は様々です。もし4日間で終了とできたのに医師が入院時から7日間投与を指示していた場合、3日間の抗生剤は過剰となり医療の質的にも経営的にも好ましくありません。初回の処方日数は3日とし、入院3日後に初回抗生剤の有効性評価を行い、必要症例のみ抗生剤治療を継続するようにしましょう。

 

積極的に後発医薬品への切り替えを

既に多くの医療機関では対応していますが、先発医薬品を使用している場合は後発医薬品への切り替えを進めましょう。例えば、ユナシン-S静注用1.5gを後発医薬品に切り替えることで、一瓶あたり701円から294円のコスト削減に繋がります(薬価ベース)

 

3つのポイントを確実に院内に浸透させていくためには、クリニカルパスの活用が有効です。この機会に、クリニカルパスの作成や修正を実施してみてはいかがでしょうか。

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