2018.09.10

リハビリテーション科の業務改善①~残業を増やさず生産性を上げる策~

病院療法士の生産性を測る代表的なKPIは、「療法士一人あたり・1日あたりの疾患別リハビリテーション単位数」です。診療報酬で20分=1単位と定められているため、1日8時間勤務うち、出来るだけ多くの時間を疾患別リハビリテーションに使い、その他間接業務は出来るだけ少なくすることが重要になります。単位数のノルマを達成するため残業で対応している病院もありますが、時間外手当が増えるだけでなく現場の疲弊にも繋がるため、望ましいマネジメントではありません。残業を増やさず生産性を上げるために必要な考え方を紹介します。

病院のリハビリ提供状況を、「リハビリを実施する患者数」と、「患者あたり・1日あたりリハビリ単位数」の2軸で評価すると、4つのグループに分けられます。理想は多くの患者に多くのリハビリが実施できている①の状態。経営面だけでなく医療の質の面でも目指すべき姿です。

一人の療法士が1日にできる単位数には上限があるため、受け持ち患者数が増えると、一人の患者実施できる1日あたり単位数は減ります。ポイントは、受け持ち患者数が増えるとその分、記録など間接業務も増加するという点です。

(例)

  • 療法士A:受け持ち患者数:6人、患者一人・1日あたり単位数:3単位(1日合計:18単位)
  • 療法士B:受け持ち患者数:9人、患者一人・1日あたり単位数:2単位(1日合計:18単位)

どちらの療法士も1日に実施する単位数は18単位で同じですが、生産性が高いのは療法士Aです。なぜかというと、療法士Bの方が受け持ち患者数が多く、リハビリ前の情報収集・移動・リハビリ実施後の記録・転院する場合の退院時サマリ作成といった間接業務がその分多く発生するためです。

上記の4象限図で、②に属する病院は療法士A、④に属する病院は療法士Bのようなリハビリ提供体制となっています。④の病院は、リハビリオーダー基準を改めて医師と協議するなど、療法士介入の必要性が低い患者へのリハオーダーを少なくすることができれば、生産性は向上するでしょう。

とはいえ、リハビリ実施症例の抑制には限界があり、一定の水準以上の医療を提供するために、患者一人あたり単位数を少なくしてでも多くの患者にリハビリを実施しなければならないケースも存在します。「増員=人件費」の考えが先行して人員拡大に慎重になる病院も多いですが、①のリハビリ提供体制を目指し療法士の生産性を向上させるためには、一定のマンパワーが必要になります。

リハビリテーション科の業務改善②~間接業務を徹底的に見直そう~の記事では、実務として生産性を上げるポイントについて紹介します。

このページはいかがでしたか?
  • 役に立った (0)
  • 興味深い (0)
  • 面白い (0)
  • まあまあ (0)

記事をお読みになった方へ

コスト総研では、コスト削減にご興味のある皆様に
「ベンチマーク診断」「資料ダウンロード」「コスト削減サポート」
ご用意しております。詳しくはこちらをご覧ください。

資料ダウンロード

コスト削減手法を体系的にまとめたコスト総研マガジンオリジナルの資料です。
是非お気軽にご活用ください。