2019.10.18

手術室のマネジメント① ~手術室改善が病院経営に重要な理由~

手術部は「急性期病院の中枢」と言われるほど、病院経営に重要な部門です。その理由を収益と費用の視点で見ていきましょう。

 

手術室は入院収益の30%を生み出している

弊社調査によると、急性期病院では入院収益の約30%が手術室から生み出されています。入院収益の50%を占めるDPC包括部分は入院料(いわゆるベッド代)のことですが、手術患者が増えないと入院料も増えません。その意味では、入院収益の実に80%が手術室関連ということになり、手術室を効率的に稼働させることがその病院の収益性に大きく影響します。

 

 

手術室には医業費用の50%が投入される

一方、手術室は院内で最も経営資源が投入されている部門でもあり、手術を実施した患者が入院から退院するまでにかかる費用の約50%を手術室が占めています。その大部分は、医療材料費と人件費です。医療材料の中では特に心臓血管外科領域で使用される人工血管や整形外科領域で使用されるインプラントが高額であり、購入価格の適正化がポイントになります。一方、人件費に関しては、医師と看護師を中心に、ME、放射線技師、看護助手など多職種が手術に関わります。営業時間(多くの病院では9時~17時)内で効率的に手術を実施し、残業を減らすための業務改善がポイントになります。

 

 

このように、手術室は経営的に重要な部門であるにも関わらず、マネジメントが十分できていない病院が多いようです。それはおそらく、下記のような手術室(あるいは病院)の特性が影響していると考えられます。

  • 手術室は密室空間で、かつ多職種が関係するため、現状や運営上の課題が見えにくい。
  • 課題の原因が複雑なことが多く当事者だけでは解決策を見つけることが難しい、もしくは改善アクションを起こすために大きなエネルギーが必要となる。
  • 経営層、特に内科系医師は手術室に入る機会が少なく、手術室マネジメントの経験がないことが多い
  • 手術室部屋数に比べて患者数が少なく手術室がガラガラな病院が多く、そもそもマネジメントする必要がないことも多い。

等々

 

しかしながら、必要な指標を整理し詳細に分析することで、必ず課題は見えてきます。次回は手術室改善において把握すべき指標について解説します。

 

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