2017.12.25

コンサル会社等に外注するメリット・デメリット

リソースやスキル、経験不足が理由で、自社でコスト削減活動はできないと感じてはいるものの、上司や上層部に外部のコンサル会社に任せた方が良いことを説明するロジックが弱いと不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合は、以下の客観的視点からのメリット、デメリットを参考になさってください。

メリット

長期的に見て大きな利益を生む

コンサル会社は外部からコスト削減活動に取り組むことになるので、あらゆるコスト削減の機会を探し、実現しようとします。その際、短期的に効果の出る施策はもちろん、時間は要するとしても長期的に効果の出る施策も立案し実行していきます。そうすることで、コンサル会社が離れた後もコスト競争力が高い経営体質となり、将来発生しうるコストを避ける(cost avoidance)こともできるようになります(例えば、為替を固定制にしていたために逆ザヤになっていたものを変動制にするだけで損するリスクを回避できる)。
つまり、長期的にみると「コスト削減効果が長続きすること」と「将来発生しうるコストを回避できること」の双方のメリットにより、大きな利益を生むことになります。

最新かつ効果最大のコスト削減手法を学べる

テクノロジーは日々、進化し続けていて、それに伴い新しいサービスや製品が次々と投入されています。もちろん新しいというだけで自社の課題に最適な解になることはほとんどありません。しかし、多くの選択肢を持つことは課題を解決する上で最も効率的かつ効果的な解を導くことに繋がります。コンサル会社は協業先にも競合先にもなりうるコスト削減の新しいサービスや製品に目を光らせています。彼らと付き合うことで、自分で行うと何年も掛かるノウハウが数カ月で得られることも多々あります。ただ一点だけ注意すべきなのは、「知っていることと出来ることには大きな壁がある」ということです。彼らからノウハウは盗めますが、それを実行できるかというと必ず壁があります。どこにポイントがあるかを知るためにも、一緒に汗水を垂らしながらコスト削減活動をすることで、ノウハウが血肉となっていきます。

社内組織間の力関係に関係なく、蛸壺の組織関係に横串を入れやすい

これは外部としての特権でもあります。過去の流れを無視して(嫌われること覚悟)で、組織間に横串を入れることで、同じ施策の適用範囲を増やしたり、全社としてサプライヤーと交渉することでバーゲニングパワーが向上したり、そして組織間のムダ(重複した業務)を排除したり、社内が連携することで今まで出来なかったことが出来るようになります。その結果、コスト削減効果も最大化されます。具体的な例としては、毎年行われる大きなイベント用の資材を毎年作っては全て捨てている高級ブランドメーカーがおりました。なぜ全て捨てているかというと、資材を作る部署、使う部署、運ぶ部署が異なっていたため、全社で資材のサプライチェーンを理解する部署が無かったのです。そこで、外部として3つの部署を統合するチームを作り、作るものの内翌年も使えるものを清掃、保管することで新規に購入する資材が減り、結果として30%以上(1億円以上)のコスト削減が得られたこともあります。

デメリット

短期的にコストが増える

コンサル会社や外部にコスト削減活動を委託するということは通常、コストが短期的には増えます。もちろん、その活動後に投資した分以上の利益があるからこそ、外部に頼むことにはなります。キャッシュフローの観点や中長期戦略の観点で考え、負えるリスクは負って、未来に繋ぐことを考えるのも一考に値します。

コスト削減のやり方(戦術)を考え実行し、完了するまでのノウハウが貯まりにくい

コスト削減活動の体制にもよりますが、「とにかくコンサルティング費用は出すので、後は全てお任せ」というスタンスですと、ノウハウは社内に全く貯まりませんし、担当した社内人材のスキルも向上しません。社外のノウハウを得る貴重な機会をお金で買っていると思って協業することで後々、社内の資産となっていくでしょう。

以上、コスト削減活動を自社でやる場合とコンサル会社等に外注する場合のメリット、デメリットを見てきました。ここで書いたメリット、デメリットで納得できれば良いですが、さらに客観的な視点が欲しい場合は簡易コスト診断を受けてみてくださいね!

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