2017.12.25

コンサルタントの役割

コンサルタントは七変化できる

コンサルタントの役割は大別すると以下の7つになります。

  1. ベストなアイデアを出す役
  2. アイデアを整理する役
  3. アイデアを実現する役
  4. 信頼を貸す役
  5. 蛸壺を割る役
  6. 怒り役
  7. 嫌われ役

全ての役割について言えるのは、社内にその役回りを出来る人がいればコンサル会社に外注する必要なんてありません。しかし、ルーティーン業務ではない新しい取組みをするときには必ず、上記7つのいずれか(または全て)の役をこなす人が必要になります。特に5.蛸壺を割る役、6.怒り役、7.嫌われ役は通常、誰もなりたくありません。なぜなら、精神的に非常に労力のいる作業である割に、人間関係を悪くすることが多く、個人の人事考課にポジティブであること以外は、ネガティブに働くことが多いからです。

損な役もあるコンサルタントの役割をそれぞれ個別に深掘ってみましょう。

 

1.ベストなアイデアを出す役

情報が溢れているからこそ、「どの情報を基にアイデアを考えることが最も大きなインパクトを与えるか?」という考え方を考え、ベストなアイデアを出していきます。つまり、元来の持っているアイデアを披露するのではなく、“考え方”を武器にクライアントから情報をinputすることで、最適なアイデアをoutputしていくのです。

 

2.アイデアを整理する役

受験勉強に強かった高学歴の人が多くみられるコンサル会社。問題を整理し、「何を解くべきか?」を理解し、必要な公式等の回答を組立て、答えを出す。地頭力が発揮される役割です。社内外からアイデアを集めて、それぞれのメリット、デメリットを整理し、優先順位付けしていく。何をやるかを決めると同時に、何をやらないかを決める役割です。特に戦略コンサルタントはこの役をこなせなければ価値がありません。

 

3.アイデアを実現する役

行動しなければ、実現しなければ絵に描いた餅です。クライアントがコンサルティングを受ける時点で既に良いアイデアを持っていくことも多々あります。何をすれば良いのかは分かっていても、どうすれば良いのか分からないことがあります。やり方を示し、メンバーを動かし、アイデアを実現していくのも重要な役割なのです。

 

4.信頼を貸す役

人は“何を聞いたか”より“どのように伝えられたか”を重視し、“どのように伝えられたか”より“誰が言ったか”を重視する傾向があります。メラビアンの法則とも言われ、結局は役職や経歴を最重要視し、「○○が言うなら従おう」という決断をします。このように、社内での稟議の時に「●●コンサル会社のレポートから分かるように…」と伝えるだけで、データや方向性の信頼度が向上することに寄与することも求められます。

 

5.蛸壺を割る役

3.アイデアを実現する役のやり方を示すことに類似するかもしれませんが、縦割り構造の組織の場合、他部署と連携して(横断した組織で)コスト削減活動を進めないと到底目標値には届かないことがあります。他部署を動かすためには、まず部門長間で調整し担当者をアサインしてもらい、担当者に取組みに納得してもらうという心と体に労力が掛かります。ステークホルダーが多ければ多いほど労力が掛かるので、それを賄うのも貴重な役割になります。

 

6.怒り役

役職が上がれば上がるほど、注意してもらえる機会が減っていきます。皆さんも年齢を重ねるにつれて怒られる頻度が減っていないでしょうか。もちろん、能力が上がった証拠とも言えるのですが、愛のこもった叱咤激励によりさらに成長できることがあります。とはいえ、経営者に対して部下が注意を出来ることは稀では無いでしょうか。外部だからこそ、一目置かれる存在だからこそ言えることもあるのです。

 

7.嫌われ役

具体的にはリストラ時やコスト削減交渉時のBad Cop役です。「私はあなたを残したい(あなたと取引したい)のですが、○○の命令で今回はあなたに辞めていただかなければいけなくなりました(あなたとの取引を中止にすることになりました)。」というように、会社としては必要なのですが、なるべくならなりたくない役回りをこなすのもコンサルタントに求められる役回りなのです。

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