2020.06.05

WITHコロナに求められる、コスト競争力と信頼を両立したサプライチェーンとは

信頼と信用。それは人間関係を築く上で最も重要な要素です。新型コロナウイルスの影響で、仕事でもプライベートでも、意図的にでも無意識にでも、同じ場所で同じ時間を過ごした人との関係において、信頼と信用が大切であることを再認識したのではないでしょうか?

 この全人類が直面しているコロナ禍で、グローバルなビジネスにおいてもこの「信頼と信用」という要素の重要性がより大きくなってきています。

 新型コロナウイルスの健康被害が大きい国で経済活動の停滞が長引いているのはもちろんのこと、世界全体で国どうしの関係性が大きく変容し、一部では貿易問題にまで発展しています。この観点から、特にサプライチェーンにおいて、新しい経済環境への対応力および生産に対する信頼性・安定性が今後の命運を分けるといったことが予想されます。

今回はコスト削減に非常に大きな影響を与えるサプライチェーン(SCM)の観点から、信頼性・安定性が保証されないような場合、経済にどういった影響を与えるのかを考えてみたいと思います。

 結論から言ってしまえば、「より信頼のおける・生産の安定する場所へと生産拠点や調達先を移そう」というサプライチェーン再構築の流れがグローバルにサプライチェーンを展開するような大きな企業を中心に一気に起こると思います。その要因を具体的に列挙すると以下になります。

中でも、関税については、貿易で敵対してしまっている国が意図的に上げることが予想されます。(一部の国では貿易摩擦から既に高額の関税がかけられているという例もあります。)

 とはいえ、一朝一夕に調達先を切り替えることはできません。例えば、以下のような問題に直面して「替えたいけど替えられない」と躊躇するのではないでしょうか。

 

・製造工程表や原料と中間体の仕様情報(スペック)が手元に無い

コードやプログラムが解読や改変できる形で手元に無い

・代替サプライヤーが見つかっておらず、安定調達への懸念から変更できない

 

上記のような問題を一つずつクリアしていくには相当の工数を要します。既存の調達先は自社が外されるような流れを認めたがらないでしょう。また、そもそも社外に出す前提での情報管理を(お客様である貴社にすら)していないこともあるでしょう。そうすると事業戦略として代替サプライヤーへの切替を進めたいが、安定調達への懸念から進められない、と二の足を踏んでしまうことにも繋がります。そうならないよう関係が良好なうちに、できれば取引を始める前からでも契約書等でしっかり文面化し製造に必要な情報やデータは常に手元に置いておくこと、BCP対策も含めて複数購買の体制を取っておくことが重要になります。

 

 現状の調達サプライチェーンを切り替える際に起こりうる上記の問題をどのように解決していけるのか一緒に見ていきましょう。(図2)

このように調達先を切り替えて信頼を維持する方法(解決策)を整理すると、大きく以下の3つに分類されます。

 

  1. 仕様情報(スペック)や製造工程の非対称性の状況(サプライヤーは持っているが自社は持っていない状況)をつくらないようにする
  2. (皆さんの生産拠点がある)国内サプライヤーや、情報が信頼できる地域からの調達に切り替える
  3. サプライヤーの生産拠点がある地域自体の信頼度が低めであっても、信頼度の高い地域の企業が出資し、コントロールできる企業からの調達に切り替える

 

それぞれのメリットとデメリットも確認していきましょう。

 

1.仕様情報(スペック)や製造工程の非対称性の状況をつくらないようにする

<メリット>
調達に関して、主導権を持てるようになります。日本の企業はここをサプライヤー任せにすることが往々にあるので、サプライヤー変更が難しいこと(難しいと思っていること)が多々あります。ですので、常に自社がいつでも他社や自製に替えられるように情報を持っておくことが必要です。

<デメリット>
デメリットはほとんど無いと言っても過言ではありませんし、ビジネスの基本でしょう。最初から情報を完全共有しておらず、取引の途中から情報共有を依頼する時の伝え方次第では関係が悪くなりかねない(サプライヤーが勘ぐってくる)ので、非常に気を付けながらコミュニケーションしていきましょう。

2.(皆さんの生産拠点がある)国内サプライヤーや、情報が信頼できる地域からの調達に切り替える

<メリット>
貴社の顧客からの信頼も得られ、情報を含めて対等関係で取引することを最初から構築するノウハウが、サプライチェーン再構築の対応を通して身に着くでしょう!

<デメリット>
同じ価格で購入することはないでしょうし、製品やサービスの仕様によっては全く同じ仕様で調達することも難しいことがあります。ただ、切替を機に仕様を見直すことで必要な機能をより安価に調達できる可能性もありますし、何より自社の調達能力を上げる機会になるので、その教育費用と思ってスイッチングコストを捉えることも良いかと思います。

3.サプライヤーの生産拠点がある地域自体の信頼度が低めであっても、信頼度の高い地域の企業が出資し、コントロールできる企業からの調達に切り替える

<メリット>
こちらも顧客からの信頼は、信頼度が低い地域が出資元のサプライヤーから調達するよりは得られます。また、情報も含めて対等関係の構築もしやすいでしょう。

<デメリット>
どれだけ運営企業自体が信頼を得ていても、生産拠点の地域に対する信頼度のみで判断してしまう顧客もいるかもしれないので、その時はやはり拠点がある地域にも信頼の置けるサプライヤーからの調達に替えなければなりません。

このように、貴社の調達サプライチェーンを信頼できる拠点に移す際の問題点や解決策を理解することが、実際に動くための第一歩となります。そして、弊社のサプライチェーン再構築サービス「Alternate」では、現時点でサプライヤー切替のノウハウをお持ちでない企業様にも確実に切替を進めていただけるよう、全力でサポートいたします。この記事を読んでいただけたのも何かの縁だと思いますので、この機会に是非ともご活用ください!

 

<URLはこちら>

Alternate ー コスト競争力を維持しながら信頼できるサプライチェーン再構築を支援いたします

このページはいかがでしたか?
  • 役に立った (1)
  • 興味深い (0)
  • 面白い (0)
  • まあまあ (0)

記事をお読みになった方へ

コスト総研では、コスト削減にご興味のある皆様に
「簡易コスト診断」「資料ダウンロード」「コンサルマッチング支援」
無料にて ご用意しております。詳しくはこちらをご覧ください。

資料ダウンロード

コスト削減の基礎から応用までを体系的に学ぶことができる、
コスト総研オリジナルの資料です。