一年の計は元旦にあり
会計年度が4月始まりで3月締めの企業では、年末の12月、遅くとも1月末までには来期(翌4月からの会計年度)の予算を含む経営計画を策定する必要があるかと思います。
来期の経営計画には売上、利益を含む数字の目標が基本的にはトップダウンで事業部毎、課毎に降ってきます。降ってくるというのは、上層部が決めた目標を守るため、より最前線の現場にはほぼ命令という形で数字を守るように指令が来るのではないでしょうか。
もちろんボトムアップで現場からの来期目標を積み上げて、全社の目標としていく企業もあるでしょうが、現場の数字がそのまま承認されることはほとんどありません。俗にいう「ペンを舐めて」数字の帳尻合わせをさせられることになります。
その時、売上の数字は顧客の影響を大きく受けるため、「A社は最大1億円の売上が見込めるが、○○本部長の承認を得られる可能性は非常に低い」「B社は100万円の売上が来週にも確定する」といったように最大値を目標にするのか、期待値を目標にするのかで不確定度合い(リスク度合い)が異なってきます。さらに実際の作業時には数字を合わせるために「新規C社から売上1,000万円を獲得する」といった、計画策定時には全く動いてもいない目標を設定させられることもあります。
コストはコントロールできる
その一方、利益に関しては「利益=売上ーコスト」のため、上記の振れ幅の大きい売上と比較し自社努力で決定しやすいコストの要素が入ってくるため、コントロールしやすくなります。
Googleの幹部が”売上はすべてを解決する”と言っていたりもしますが、会社が今の従業員の生活を守り、将来のために投資の原資となるのは利益です。この利益目標の精度を高める際、非常に有益なのがコストコントロール(もっと踏み込むとコスト削減)と言っても過言ではありません。
営業部やマーケティング部といった売上の数値が課される部門ではなかなかコスト削減の成果が人事評価に直結することは難しいかとは思います。ただ、利益に対しての評価はどの部門でも重宝されることでしょう。
コストセンターと言われる管理部門に於いては、兎にも角にもコストを下げることが部門の評価、個人の評価に直結します。そして、その結果が全社の成績に直結します。来期予算を策定する時期にこそ、コスト削減を目標に入れることで個人の評価に直結し、報酬といった形で報われていくはずです。
本サイトを活用し、自信を持ち胸を張って、来期の目標にコスト削減による利益創出を入れてみてください。