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2018.4.23更新

第一章 医療業界のコスト削減事例

第12回:非償還材料の削減

今回は、非償還材料のコスト削減について紹介します。

 

 

非償還材料とは

非償還材料とは、国が決めた価格(償還価格)が付いていない医療材料のことです。例えば、シリンジ(注射器)、針、糸などが該当します。

非償還材料も基本的なコスト削減の進め方は償還材料と同じで、「分析フェーズ」「戦略策定フェーズ」「実行フェーズ」の順で進めていきます。下記の記事を参照してください。

第6回:診療材料費削減の進め方

各フェーズでは償還材料か非償還材料かの区別は必要ですが、完全に切り分けて考える必要はありません、また、「領域(診療科)」と「メーカー」という2軸で整理していくことも償還材料と同じです。但し、償還材料と比較すると非償還材料には幾つか特徴がありますので、押さえておきましょう。

 

特徴1:汎用品が多い

償還材料ほど専門性が高くありません。よって、医師や看護師のこだわりが少なくメーカーの切り替えが比較的容易です。但し、コモディティ化が進んでいる製品もある一方、様々な価値を付与して差別化を図っている製品が増えてきており、それがこだわりに繋がっている場合があります(例:生理食塩水セットで混注を効率化するシリンジ、摩擦が少なく閉創時間短縮に繋がる糸)。メーカー切り替えを検討する場合は現場スタッフの求める機能をしっかり把握し、コストと医療の質のバランスをとっていくことが重要になります。

 

特徴2:メーカー数が多い

償還材料は製品によって独占・寡占市場が存在しましたが、非償還材料はどの製品も比較的多くのメーカーが存在します。したがって、分析フェーズでは代替品メーカー検索と各製品の機能・価格の把握をいかに精度高くできるか、戦略策定フェーズや実行フェーズでは交渉をいかにスムーズに進められるかがポイントになります。

特徴3:購入価格の病院間差が大きい

これはメーカーや製品数が多いこと、償還価格が付いていないため目安となる価格がわからないことが背景にあります。私が支援したクライアントのなかでは、A病院で単価5,000円で購入していたある製品の同種同効品を、B病院は単価35,000円で購入していた、ということもあります(B病院はその事実にさすがに激怒し、過去数カ月遡って過剰支払い分をメーカーから返還してもらいました)。コスト削減を進めるうえでは市場価格の把握が非常に重要になります。

多くの総合病院では、循環器領域や消化器領域で多くの非償還材料が使用されます。購入金額が大きく、コスト削減の優先順位が高くなる主な項目を下表にまとめましたので、参考にしてください。

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