2023.04.03

技術者不足について

前回は、デジタルツールの導入について、デジタルツールの導入状況、および、デジタルツールを活用するための方法をご紹介させていただきました。

今回は、デジタルツールを導入する上で、大きな課題となっている「技術者不足」について触れたいと思います。

 

目次

技術者不足の状況について

※ 経済産業省にて製造業の状況をまとめた調査結果『ものづくり白書』の一部の要約となります。デジタルツールの導入する上で直面した課題については、以下の課題が主要となると報告されています。

ソフトウェア技術者の不足

ハードウェア技術者の不足

教育体制の不備

社員が積極的に取り組む雰囲気がない

ソフトウェア面、ハードウェア面ともに技術者が不足していると感じている企業が多く、 また、その技術者の教育体制も不備があり、社内にて積極的に取り組む雰囲気がないという状況から、 企業としても取り組む姿勢として積極的ではないように感じます。

 

課題が発生する要因について

技術者不足の要因については、市場の課題である「人材不足」という点も大いにあるかと思いますが、 その他の1つの大きな要因としては、デジタルツールの導入について、費用対効果が見込めないため、 人材や教育面の拡充についても消極的になっており、社内でも積極的に取り組む雰囲気がないということがあるかと思います。

『ものづくり白書2018』 一部抜粋

「中小企業はIoT導入については、費用対効果が見込めないと考え、デジタルツールの導入に消極的な傾向があります。 (規模の大きい企業ほどIoT活用度が高い傾向にあります。)」

【引用】経済産業省「ものづくり白書2018

 

課題の対策方針について

製造業のデジタルツールは、人と機械の状況を見える化し、生産性の向上や品質の向上を支援するようなものが多く、 効果としては業務改善が主流となり、導入後即時にコスト削減や売上向上に直結するものが少ないのが現状だと思います。 業務改善は費用対効果として算出しにくいかと思いますが、 業務改善なしでは、生産性を向上したり、人材不足という状況を打破するために、 人手の労力を抑えることができないのも事実です。 デジタルツールの導入に消極的なのは、そんな効果の見えずらいことに大きな費用をかけることが費用対効果に見合わないと 感じるからではないでしょうか。 デジタルツールの中にも、低価格なものを組み合わせて利用することにより、業務改善を実現することも可能です。 単純に提供されているIoTツールを利用するだけでなく、ITの製品を連携した安易な発想などでカバーできるものもあります。

例えば、デジタル通信に非対応(アナログ)のランプ状況を複数個を目視しなければいけない状況があり、 これを効率化したいというケースを考えてみます。 ランプのデータをアラートとして飛ばし監視者へ通知するという自動化や、 ランプ状態をワイヤレス通信を利用し、遠隔拠点のモニタと連携させるというような方法もありますが、 導入するためには、若干のコストと労力がかかります。 遠隔のランプ状況をそのままカメラで撮影し、カメラの映像データをモニタで目視することにより、 監視者が1つのモニタを確認するだけで複数のランプ状況を確認できるようになります。(ネットワーク環境があれば、ネットワークカメラとPC+モニタがあれば実現可能です。)上記のように、低予算にてデジタルツールを導入し業務改善につなげることも可能です。低予算であれば、十分に費用対効果を感じることができるのでないでしょうか。

 

まとめ

製造現場でのデジタルツールの導入の課題として、技術者不足という大きな課題に直面している背景に中小企業では、デジタルツール導入の費用対効果が見合わず、デジタルツール導入という 方針に後ろ向きになっている状況だと思います。 低予算にて効果がありそうなデジタルツールの導入事例を探し、 自社にフィットしたものを選ぶとともに、合わせて徐々に技術者を育成していくことも 平行して進めていかれてはいかがでしょうか。 無理に流行のIoTなどを導入する必要はありません。

業界の課題をどのようなソリューションサービスにて解決しているか展示会などに参加して把握したり、 昨今では国、および、自治体が力を入れているため、 自治体の相談窓口に赴いたりするなど、大きな仕組み作りを考える前に、簡易に低予算で実現できないか 考えてみることが必要です。 日本テレマティーク株式会社にて提供しているコスト削減/業務改善サービスの「コストバスター」を利用するのも1つの手かと思います。 コストバスターでは、コスト削減だけでなく、業務改善の方法として、業務の手間を削減するITサービスを利用した施策の提案も提供しています。 業務改善の観点を把握し、ITサービスを利用して改善してみたいという方がいらっしゃいましたら、利用料無料ですので、 気軽に問合せしてみてはいかがでしょうか。

コスト削減/業務改善サービス「コストバスター

コストバスターは、近々、低予算な製造業向けのデジタルツールの導入を予定しているとのことです。

次回は、「製造現場での勤怠管理」について、昨今の勤怠管理の状況・注意点と合わせて紹介したいと思います。

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