初回面談から数を重ねて、ようやくプロジェクト提案の機会に辿り着き、一安心。とはいきません。むしろここからが本当の営業ですし、一緒にプロジェクトをすることでお互いが幸せになれるかを見極めるタイミングになります。
勝利の方程式(winning formula)を活用する
何事にも共通しますが「型」を持っておくことが、時間を使ってもらっている相手にとって、有意義な時間を過ごしてもらうためのエチケットになります。
今回は「提案書の型」というものを共有することで、コンサルタントとして提案書の品質を担保し、相手にとって有意義と感じてもらえるようにしましょう。
コンサルティング営業の提案書の型、ここでは「勝利の方程式(winning formula)」と呼びますが、大きく下記9項目で構成されます。
①Issue(問題点)
クライアントが解決しなければならない最上位の問題を明記。定量化できることもあれば(物流費を5%削減等)、定性化された問題(コスト管理のノウハウを習得する等)だけのこともあり、またはその両方のこともある。
②Challenge(課題)
Issueを分解し、解くべき課題を明確化する。
③ Solution(解決策)
各Challengeに対して、解決策の方向性を示す。課題の裏返しとも言える。
④ Value(貴社ならではの価値)
ここが貴社の優位性を最もアピールできる項目。「なぜ、貴社を選ぶべきなのか?」というクライアントの疑問にここで応える。「○○という独自サービスがあり、▲▲業界のクライアントに対して、■■費のコスト削減プロジェクトを実施。★%のコスト削減を達成した」といった固有名詞等を極力使い、具体的な解決策を占める。
⑤ Schedule(プロジェクトのマスタースケジュール)
マイルストーン(ステアリングコミッティーといった会議体の日程や、当会議体で発表・合意する項目(目標コスト削減額を算出等))を明記する。
⑥ Team(プロジェクトの運営体制)
クライアント内のチーム体制も含む。個人名も表記。コンサルタントは個人の経歴、実績を示すシートを添付。
⑦Experience(実績)
クライアントにとって、類似性が高いと感じる項目は、①クライアントの業種、②取組み対象費目、③問題点の順となる。
⑧Budget(プロジェクトの予算)
期間と経費(交通費や試作品費用等)の負担方法、支払条件(●月末★円銀行振り込み等)を記載。クライアントからの要望次第ではあるが、⑥のTeamで明記したコンサルタント毎の単価とeffort(関与率)に分解することもある。
⑨ Message(メッセージ)
情熱を込めて。
人はストーリーになっていると、全体を把握しやすくなります。よって、提案書もストーリー仕立てにする必要があります。
上記の9項目を活用し、自らもワクワクするストーリーを作ることが、聞き手もワクワクすることに繋がります。是非ともワクワクできる提案書を作ってください。