廃棄するまでコストが掛かる
この単語を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。もし聞いたことが無い場合、原子力発電所のコストのことを考えると分かりやすいかもしれません。
電源別発電コストにて原子力発電が非常に安価なコストと説明されることが3・11以前、多々ありました。(参照:総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会(第11回)‐配布資料)しかし、実際に電源の元になる資源を作って、電気を作るように資源を使用し、使用されて残った残渣を排気するまでのコストを考えると原子力発電の場合は青天井になることが不運にも証明されてしまいました。
安物買いの銭失いをしないこと
感覚的に人間は、モノやサービスを最初に手に入れる際のコストがその対象とするモノやサービスとして認識しがちです。なぜか一度手にすると、その後、手にしたものに対してのコストに関しては感覚が鈍くなりがちです。携帯電話も初期費用が安いが通話料や解約手数料が高ければ、購入後のコストが膨らんできます。また、住まいに関しても中古物件で築年数の古いところを相場より格安の物件を手に入れたとしても、水道管や内装の修理等でコストが嵩み、結局は既にきれいな築年数の浅いところを買ったコストと変わらなかったりします。
このようにコストを比較する際には、対象とするモノやサービスを「購入し、使用し、廃棄するところ」までに掛かるコストをトータルで定量化し、最初の購入時に比較検討する必要があります。最初によく検討しなかったばかりに後悔することを、昔の人は的確に表現しています。“安物買いの銭失い”ですね。