2019.05.08

物流センターを攻略しよう

皆さんは「物流センター」と聞くと、どんなことをイメージしますか?
商品を保管するところ。出荷をする場所。荷物を仕分けるスペース。業界や企業の特徴によって様々な表現がなされ、イメージも違ってくると思います。
一昔前は「置く」を中心に機能し、「倉庫」と呼んでいました。しかし、現在は「物流センター」と表現されることが多くなってきました。(今でも倉庫という表現は多く残っていますが…)
従来の「置く」だけではなく、お店へ商品を発送する、商品に値札を付ける、100店舗分の荷物をセットする、領収書をつくる、ラッピングを施す、などなど…、置くこと以外の役割が倉庫と呼ばれていた時代と比べて桁違いに多くなりました。

一般的に物流センターは3つにカテゴライズすることが出来ます。

  1. 在庫型物流センター:DC(Distribution Center)
    → 一般的に物流センターといえばこれ。
  2. 通過型物流センター:TC(Transfer Center)
    → 出荷分の商品をその日のうちに店舗ごとに仕分け発送。在庫が残らないから通過型と表現している。
  3. 加工型物流センター:PC(Process Center)
    → スーパーに並ぶカットサラダや刺身のつまなどをセンターで作って店舗へ発送。中継地点で作業する。

さらに物流には6つの機能があるといわれています。

①輸配送 ②保管 ③荷役 ④流通加工 ⑤包装 ⑥情報

※出典:物流博物館「物流ってなあに?」

この物流6大機能ごとに物流コストを構成してみると、輸配送が全体の半分近くを占めます。


様々な特徴のある物流センターにこの物流機能をバランスよく機能させ、日々改善に取り組んで、サービスレベルの向上や、コスト削減を図るのが物流部門や物流センターに課される使命です。
最先端のソリューションを駆使した物流センターでは、「省人化」を超え、今や「無人化」を目指した取り組みが進められています。株式会社MUJINがプロデュースする、中国ECの超大手JD.comの「世界初京東完全自動化倉庫」は、HPやYouTubeでも中の様子が誰でも閲覧できますので、お時間があれば是非覗いてみてください。圧巻です!

ここで少し視点を変えて物流センターの組織、つまり人にフォーカスしてみましょう。
企業によって職位や呼称の違いや、規模の大小で異なりますが、概ね下記の様な組織となります。


「馬鹿にならない物流現場のコミュニケーションコストという記事では、コミュニケーションの改善にフォーカスしていますが、物流センターではなかなかコミュニケーションを重要視しないものです。一部の物流センター、特に自家運用の物流センターでは、物流センターの部署が左遷先であったり、本社勤務上の懲罰での物流センターへの配属であったり、企業にとっては「ただの」コスト部門という考え方でした。そのため余計な経費はかけないで、ただただ日常業務の勤しみ、日の目も浴びずにひっそりと運用しているということがありました。(現在も一部残っているようですが。)ところが、EC市場の急激な発達と、人手不足による物流機能の停滞によって、物流センターにも経費をかけなければ販売機能がストップすると企業が気づき、少しずつですが規模感に関係なく改善活動を進めるようになってきています。

無人化まではいかなくとも、省人化を図っていくことはもはや必須になっている物流センター。作業メンバーの経験やスキルに依存しないで済むように、マテハン機器やシステムによる改善を図って生産性や品質などを向上させていきます。言い換えると、メンバー間のコミュニケーションの機会が減っていきます。もっと核心を突くと、1回のコミュニケーション機会が与えるインパクトが増えていくということです。つまり、改善取組によってコミュニケーション機会を減らす一方で、コミュニケーションスキルの向上が必要になってきているということです。

物流センターのコミュニケーションの現状を考察すると、二つに分類が出来そうです。
一つ目はリーダー(上司)を神格化して忠誠心を持たせる。二つ目は、完全放置です。
中にはコミュニケーションの充実を浸透させ、活発な現場づくりを目指している企業もありますが、残念ながら超少数派です。
カリスマか放置プレイか。この二つを考えると、両方とも必ずしも悪いとは言えません。
リーダー育成をする上でカリスマリーダーの良いところをモデルとする。
ある程度の放置を容認して現場の自律性を高めていく。
この二つをバランスよく組み合わせ、働く人が輝ける、次世代の現場づくりを実践してくことが、企業の活動の本質だと私は思います。

新人研修の一つとして、物流センターで勤務をさせる企業が多くあります。目的としては、現場を体験させる、商品を覚えさせる、厳しい業務に慣れさせる。毎日忙しい現場では、この新人研修は歓迎されません。なぜなら、目まぐるしく変化する現場の状況に、新たな「変化」が加わったと認識するからです。1ヶ月の研修期間で、やっと作業に慣れてくるころには、作業人員の一人として計算が立ちます。ところが計算できるとなった途端に本社へ配属となります。ギリギリの人員で作業を進める現場は必然的に負担が大きくなります。
逆に言うと、それだけ物流センターに課せられるミッションは社会的にも大きな意味をなしているということです。

人財育成が企業の本質です。

物流センター出身の幹部で年収1億円!夢は大きく持ちたいものですね。

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