今回は「分析」フェーズの『現状取引先分析』について解説していきます。
取引条件分析
現状取引先分析では、社内の誰(どの部署)が、何を、どのサプライヤーから買っているのかを把握し、サプライヤーを適切なカテゴリーに分類していきます。これは、コスト構造・仕様分析、取引条件分析 と並行して実施され、効率的にコスト削減戦略を決定するための基礎情報となります。
現状取引先分析では、使用目的、サプライヤー、拠点等、各サプライヤー特性を考慮して整理することが重要です。
「社内の誰が、何を、どのサプライヤーから買っているのか」が整理できたら、次はサプライヤーをカテゴリーに分類していきます。これは現状仕様分析でも同じことが言えますが、もしサプライヤーカテゴリがない場合、ソーシング範囲を決定する際にリストアップするサプライヤー候補が際限なく出てくることになります。逆にサプライヤーカテゴリーが設ければ、リストアップすべきサプライヤーカテゴリが明確になることでリストアップするサプライヤー候補の数が絞られ、効率的にソーシング方針を決定することができます。
ちなみに、「【戦略策定フェーズ】ソーシング方針策定」の記事で詳しく説明しますが、ソーシングすべきサプライヤーカテゴリーが異なると、コスト削減活動が非効率になってしまいます。せっかく苦労して条件にぴったりの新規取引先候補を発掘したと思ったら、調達したい品目カテゴリーの一部しか対応できなかった、となっては元も子もないですよね。