2019.11.20

生産現場の稼動管理(見える化)について

今回は、生産現場の稼動管理(見える化)について記載させていただきます。

目次

生産方式について

製造業では、生産方式として大きくライン生産方式セル生産方式の2通りがあります。

ライン生産方式とは、物の加工や組み立てを流れ作業にて実施します。この「流れ」、と言われるのがラインのことを意図しています。ライン生産方式の大きなメリットは、単一製品の大量生産となり、組み立てなどの工程をライン化することでスムーズに同じ製品を大量に作れます。デメリットとしては、工程を細分化し過ぎると完成までの時間がかかってしまい、リードタイムが長くなってしまいます。また、ラインの流れを一部変更するだけでも全体に影響がでるため、頻繁な品目変更(同ラインでの多品種生産)には不向きとなります。

セル生産方式とは、1人、または少数の作業者チームで製品の組み立て工程を完成(または検査)まで行います。セル生産方式の大きなメリットは、3つあり、1つ目は少人数でラインを形成するため多品種少量生産ができることです。2つ目はスキルアップによって作業員のモチベーションを上げることができます。セル生産方式は、複数の業務内容をひとりで担当するため、スキルの取得が必須となります。3つ目は少ない人数で作業効率をアップできます。ライン生産方式における「手待ちのムダ」を削減でき、作業効率のアップが期待できます。(手待ちのムダとは、ライン生産方式にて材料の入れ替えなどで作業員に業務の待ち時間が発生してしまうムダのことを意図しています。)デメリットとしては、作業員に高いスキルが求められることです。モチベーションをアップさせられる反面、それがデメリットとなります。複数の作業を担当できる多能工が必須となり、簡単なことではありません。

 

生産現場の課題について

生産現場ではライン(機械)と人とがリズム良く作業をすることで、効率の良い生産を実現できます。そのため、生産現場での課題は大きく2つあり、1つは、製造機器の停止によるロスを如何に防ぐか、ということです。製造機器の停止によるロスについては、「設備保全について」の記事を参照願います。もう1つは、人的作業の効率を如何に保つか、ということです。ラインでの人的作業は、人の動き(動線)を把握し、効率が悪いということであれば、リソースの量と配置を再検討することが必要です。効率を向上させるために、動線を把握することにより、どのポイントがボトルネックなのかを把握する必要があります。また、少しでもお客の要望を実現し、売上向上させるために、少量多品種の生産を実現したいということでしたら、前述のとおり、セル生産方式を取り組むということが一つの方法です。

課題の対策について

動線を把握するためには、人の目で感覚で把握することもできますが、人の目では限界があります。そのため、最近では、動線を把握するために、最新技術を利用して動線の見える化を実現したり、人的作業そのものを機械で自動化したりする動きがあります。動線の見える化については、時流として、無線技術(RFIDやBluetooth)の技術を利用したシステムを利用しています。近頃では、Bluetoothの機能を搭載したLEDが提供されており、Bluetooth搭載LEDを利用して、スマートフォンとBluetooth通信し、動線の見える化が実現可能です。また、人的な作業からロボット・機械による自動化もされています。ロボット・機械を利用した新たな生産方式として、ダイナミックセル生産方式が取り入れられています。ダイナミックセル生産方式とは、それぞれの工程を担当するロボットが、クラウド上の様々なデータにリアルタイムでアクセスし、データに応じて生産していくという方式です。

まとめ

昨今では、生産効率を向上させるべく、生産現場の一つの課題である人的作業の効率化向上のため、動線を見える化しボトルネックを見つけ具体的な対策を講じていくことが時流のようです。ITシステムを導入することが目的ではありませんが、上手くIT技術を利用することが生産効率を図る上で重要なことです。生産効率の向上について興味がありましたら、簡易なところから動線の見える化を実現し、具体的に生産効率を向上した事例を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。

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