2020.04.28

就活コストと採用コスト

 さて、2021年卒学生の就活は3月1日に解禁しましたが、“異変”が起きていますよね。多くのメディアで報道されている通り、現在コロナウィルスの影響で「7割」の企業説明会が中止&延期を余儀なくされています。今後選考にも多大な影響が出てくるでしょう。それだけでなく、事業の縮小や採用人数の減少などに踏み切る企業も増えてくるだろうと懸念されます。学生、企業にとって深刻な状況が続いており、大変心配ですが、コロナ対策で生まれてくるであろう新たな就活ソリューションに注目しつつ、今回は就活コストと採用コストについて見ていきましょう。

就活コスト(学生)

 スーツ、写真代、書籍類、交通費、宿泊費、カフェ代等、就活コストといっても多岐にわたります。一概に「いくら」と算出することは志望業界、就活期間等によって個人差があるため難しいですが、就活にかかるコストは平均で20万円前後と言われています。20万円というと学生にとっては多大な負担ですよね。その中での一番の支出となるのが交通費です。地方に住む学生が関東圏で就活すると仮定すると、更にコストがかさむでしょう。そんな訳で、誠に勝手ながら今回は地方に住む学生の交通費にフォーカスしてお話していきます。(私自身が該当者として、無駄だったであろう多くのコストを費やした経験があるため)

A.交通費

 最終面接分の交通費を支給してくれる企業もありますが、ほとんどの場合学生自身の負担となります。地域にもよりますが、関東圏に住んでいる学生と比べるとかなりの地域差が生じます。その差は次のグラフからも御覧いただけます。

(単位:円)
※数値は交通費と宿泊費の合算
※2019卒マイナビ大学生就活モニター3月~7月のデータ参照

関東に住む学生と北海道、九州等地方に住む学生では倍以上の交通費差が生じています。

では、具体的にどのような交通費のコスト削減が可能でしょうか。一例をご紹介します。

移動手段と購入方法を工夫する 
 飛行機、新幹線は早いが高値、高速バスは安価だが移動時間が長く、身体的負担が大きいなど各移動手段にメリット、デメリットが付き物です。どうしても落とせない面接は飛行機を使う、説明会参加の場合は夜行バスというようにケースバイケースで判断しましょう。
 いざ購入となった時、航空機代や新幹線代は学割や早期割があります。チケットショップでチケットだけでなく株主優待を購入したり、格安航空券も選択肢になるでしょう。予約やキャンセルの制限が厳しいものあるので、就活スケジュールをしっかりと立ててから申し込む必要があります。いずれにしてもコストと利便性を天秤にかけて判断することが大切です。

WEB説明会、オンライン面接を活用する
 直接企業に出向くことなく、自宅やフリースペースで参加可能です。オンラインでは就活費用を大幅に抑えることができるばかりか、周りに人がいない為「リラックスして面接に臨める」「画面で自分の顔を確認でき、表情をコントロールをしやすい」などといった副次的メリットもあるようです。

説明会、選考の日程をまとめる
 学生は多忙ですが、一回の上京で住むように選考スケジュールをまとめましょう。最新の便利ツール(Googleカレンダーなど)を上手く活用しスケジューリングすることで、効率的かつ経済的に就活を進められます。また、「選考をまとめてしてもらえないか」と会社へ交渉してみるのもひとつです。かなり勇気がいる行為ですが、こちらは間接的に交通費を削減できる方法です。※この時の採用担当者の反応を見て、人材に対して会社がどのように思っているのかを判断するための材料になるかもしれません。

学生就活支援サービスを駆使する
地方学生には以外と知られていない!?そんな便利な就活支援サービスがあります。
使い方によっては大幅なコスト削減につながります。

 

B.カフェ代(就活カフェ)
 就活中、意外とバカにできないのがカフェ代です。学生なら無料や低料金で使える就活カフェが最近急増しています。特に東京23区に多く、ドリンク・Wi-Fi・電源など使用できるサービス豊富です。また、企業によっては就活カフェと契約をしてスポンサーになることで、自社の会社説明会やイベントを開催したり、学生にアピールするパンフレットやポスターを設置しています。

C.宿泊代(就活シェアハウス)
  こちらも東京23区に多く、1泊2,500円程度(1ヶ月なら約4万円)で宿泊できます。就活中の宿泊費を節約するには、カプセルホテルや、友人の家に滞在する等、方法は様々ですがシェアハウスには安価で宿泊できる以外にも多数メリットがあります。同居人との情報共有ができる・ 就活に必要なコミュニケーション能力が異常に上がる等です。カフェと同じく、企業協賛付きの就活シェアハウスも存在します。

D.就活支援サービス
 最後に興味深い就活支援サービスを展開している企業を紹介します。
 成長企業や優良企業と地方から上京して就活する学生とのマッチングサービス【ジョーカツ】です。就活への強い思いがありながら、お金や情報が足りなくてあと一歩が踏み出せないでいる学生を多方面からサポートしてくれます。もちろん提供できる支援(シェアハウス・交通費)には枠数や制限があり、希望企業とマッチングしない可能性もありますが、参考になさってみてはいかがでしょうか。https://jo-katsu.com/company/

 

採用コスト(企業)

次に、がらりと視点を変えて企業側から見た採用コストについてお話していきます。
学生が企業研究を進めるうえでも、頭の片隅にいれておいて損はない内容かと思います。

採用コストとは、企業が人材を採用するためにかかるコスト全体を指します。求人広告費、会社案内のカタログ、採用HPの製作費、合同企業説明会やセミナーの参画費用など。近年の採用市場は圧倒的な売り手市場です(今後はコロナの影響でわかりませんが)。これにより企業間の採用競争は激しさを増すため採用難度も上がり、それに比例するように採用コストも高くなってしまうのです。

2019年新卒採用で企業が支払った平均費用の総額
全体:約493.4万円
(上場:約1,531.8万円、非上場:約371.5万円)

一人当たりの平均採用コスト
全体:約53.4万円
(上場:約54.3万円、非上場:約53.2万円)
※出所 2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査

 

採用コストの削減方法

ミスマッチを防止する
採用コストがかさむ理由として多いのが、”早期退職による採用のやり直し”です。またイチから採用活動を始めることになり、多くの時間とお金を費やしてしまいます。入社後のミスマッチを防ぐため、企業は自社のネガティブ情報も開示したり、企業のイメージをシェアすることが重要です。(逆にこれがないと怪しいですよね)

 ②採用要件に適した採用サイトを選択、集約する
「安いから」や「ずっと使っているから」といった理由で採用サイトを決めていてはいけません。近年は大手採用サイトに加え、自社採用HPや無料で利用できるブログ、Facebook、Twitter、Instagram等を利用するなど企業側の媒体選択の幅が広がっています。学生側の使いやすさも考慮しつつ、選択と集約を行いコストの適正化を図りましょう。

採用手法を見直す
 採用難を乗り切るための新しい採用方法が出てきています。採用効果が上がったことでコスト削減につながることが多く、効果が期待できます。具体的には、社員から候補者を紹介してもらって採用する「リファラル採用(メインは中途ですが)」人材バンクやSNSなどを活用し企業が自ら候補者を探し、直接アプローチを行う「ダイレクトリクルーティング」のなど。どちらも”待つ”採用方法ではなく、ミスマッチを減らすコスト削減にも繋がります。

 

 学生の就活コストと企業の採用コスト。長期化すれば無駄なコストが増える一方、体力的、精神的ストレスも増えるでしょう。負のスパイラルに陥らないように計画的に考え、結果に繋げていきましょう。

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