今回は日常の業務改善の例を基に示唆出しをしたいと思います。2019年4月から”働き方改革関連法案”の一部が施行され、企業における人々の働き方が見直されています。決められた時間で効率的に業務を行い、ワークライフバランスを整えるという非常に良い取り組みです。その一方で、働き方改革が進む中で成果を求められるマネジメント層からは、苦難の声も上がっています。そこで、業務改善について、主婦の家事効率化テクニックを交えて紹介したいと思います。実は、主婦の方々の知恵には、業務改善と同様の要素がたくさんあり、イメージもしやすいと思います。それでは見ていきましょう。
・1週間分の献立表を作る
毎日キッチンに立つ主婦は、献立を考える時間の短縮と食材のまとめ買いにより食費を抑えるため、”1週間分”の献立を考えて献立表を作っています。買い物の回数が減ることで、考える時間と無駄遣いが少なくなる効果もありそうですね。
・家事スケジュールを作る
掃除などで主に効果を発揮しますが、いつ、誰が、何をするのかを記載したスケジュールを作っています。必要な家事を見える化することが目的です。さらに、効率よく行える家事の順番を考えておくことで、時短にも繋がります。家事を分担している場合には、誰がやるのかが明らかになるので、良いですね。
⇒①業務の見える化
企業全体の業務を見える化していきます。各部署ごとにどのような業務が行われているのかを棚卸ししてください。そうすることで、部署内での効率化のみならず、部署間の業務の繋がりを把握することにより、双方に効果をもたらす施策を打つことができます。業務の棚卸し後は、各業務の特性や作業頻度、担当者等の情報を明記していきます。
・やらなくて良い家事はやらない
たくさんの家事がある中で、本当にそれが必要なのかという視点で見つめ直し、不要なものはやらない(頻度を減らす)という選択をしています。家事に使える時間は限られていますからね。一方、必要な家事に関しては、課題があるものや改善できそうなものに、効率化テクニックを取り入れています。
⇒②優先順位づけ
業務の見える化を行った上で、それぞれの業務について、「なくす」「減らす」「変える」の3つの視点で検討をしていきます。不要な業務はなくすことや減らすことを検討し、改善の余地があるものについては改善策を検討していきます。業務改善の難易度(費用、時間、手間)と効果(コスト削減、生産性向上、労働環境改善)を評価することで、優先順位をつけ、どの業務から取り組みを行うかを決めていきます。
・家事ノートの作成
家事ノートとは、いわば”自分だけの家事マニュアル”です。日々の家事の手順やスケジュール、献立などをノートに記録しています。家事ノートを作成することで、やるべき家事のモレを防ぎ、優先的にやるべきことなどがひと目で分かります。また、書くことで頭の中が整理されるため、より効率的な方法を見出すこともできます。仮に病気などで寝込んでしまっても、代わりに家事をする旦那様の参考になるので、マニュアル化しておくことはとても大切です。家事を分担するという点では、便利なアプリも登場しています。わかりやすい色分けにより、夫婦どちらが担当かを把握でき、家事のスケジュールとしても活用することができます。詳しくは「共働きにおすすめの家事分担表と家事シェアアプリ6選 」で紹介されていますので、ご覧ください。
⇒③マニュアル化
改善した業務の流れをマニュアル化していきます。そうすることで、属人的になりがちな業務の手順を共有でき、担当が変更になっても、業務の効率性を保つことができます。また、無駄な部分を洗い出すことができるため、見直しにも役立ちます。さらに、他の部署においても同様の業務がある場合には、効率化することができますので、全社的な効果が期待できます。効率的な業務を維持するため、マニュアル通りに実業務が行われているか、今のマニュアルが最適化かを、定期的にチェックしていきましょう。
・ミールキットの活用
料理に必要な食材が必要な分量だけ届くミールキットを使っています。食材の無駄をなくし、献立を考える時間や買い物の手間がかからないため、とても効果的です。PCやスマートフォンから購入できるので、ネット通販のように気軽に利用できます。
⇒④アウトソーシング
業務を外部に委託するアウトソーシングの検討も一つの手段です。数多くある業務の中には専門性が低く、自社で行わなくて良いものも含まれています。その場合には、業務が必要なタイミングのみ外部に委託し、浮いた人員をメイン事業に取り組む人員に充当することで、より事業を強化していくことができます。
・食洗機の導入
食後に必ず必要になるのが、食器洗いですね。時短ツールとして食洗器を導入するのがおすすめです。初期投資こそかかりますが、一般的な家庭では約50%の水光熱費をカットできるという試算も出ています。さらに、洗うタイミングを夕食後にまとめることで、さらなる水道代の節約も可能です。主婦の大切な手を守るためにも、食洗機は一役買っています。
⇒⑤自動化
大量に発生するデータの転記や入力作業などの定型業務は、システム導入により自動化できます。人為的なミスを防ぐことができ、浮いた人員をメイン事業に投入することができます。また、自動化することで、24時間稼働が可能になるため、勤務時間を気にするということも必要なくなります。
主婦の家事効率化テクニックと業務改善の視点をご紹介してきましたが、いかがでしたか。
業務改善というと少し遠い存在に感じてしまうかもしれませんが、実は身近なところで同様の考え方が使われています。仕事のみならず、普段の生活にも生かせる視点だと言えますね。
普段、家事をパートナーに任せっきりになっている方は、ぜひ手伝ってあげてください。
また、ご自身で気づきがありましたら、自社の業務改善に活かしてみてください。
ただ、そうは言っても取り組む時間がない、どう取り組んだら良いかわからないという場合にはぜひ業務改善のプロフェッショナルにお声掛けください。弊社では数多くの業務改善のお手伝いをしておりますので、貴社における最適な業務改善を提案させていただきます。